| 今井: |
それではその件の参考になる二つのことをお話ししますね。 僕はまだ10年ほどですけど、古民家再生の先駆者として40年くらい前からやっている人がいるんですよ。彼は、今そうではないかもしれないけど、7,8年くらい前までは白い壁であればいいという人だったんですよ。極端なこと言うと、ベニヤの上に白いペンキを塗れば、漆喰に見えるじゃないかということなんですけど。じゃあ彼が古民家再生の良さをわかってないかというと、そうじゃなくて、古民家の良さを理解し始めたけど、方法が違ってたと。 もうひとつは、逆に古民家再生は土塗り壁じゃないとダメだという人がいる。 拘りすぎて発展がない。実際に土蔵づくりなんか湿度調整はできているし冬暖かいし、夏は涼しいしこんなに環境の良い住宅ないんですね。窓の小さいから暗いけど、それは今の技術でなんとでもなると思うし。だから、土塗り壁でなければと頑張っている人もいる。ただ、それは今の時代に経済的にも時間的にもあまりにも現実的じゃない 古民家といっても一万年前からあったわけではなくて江戸時代に発展したもので、それは江戸時代の経済状況、文化の中で発展してきたのであって、現代は鉄骨造りやコンクリート造りもあるし、土蔵造りが良いというのであれば土蔵造りじゃないもので土蔵造りと同じ良さのものが出来るかもしれないと考えるべきだと思うんですよ。だから、古民家再生にもアルミサッシュも持ってくるし、ガラスも使うし。そのことはいっこうにかまわないと私はおもっているし、それはなにかって言うと、発展するものですから本来、建築と言うのは。
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| 大友: |
今の二つのお話は、紙一重ですよね。
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| 今井: |
そうなんです。紙一重だからこそ危ないんです。
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| 大友: |
最初のお話は、古民家再生の扉を開いた方のお話ですよね。扉を開けた功績はあるが、ただ、理念を追うのかファッションを追うのかといえば後者の方に近いのかなと。
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| 今井: |
そういうとらえかたもありますね。
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| 大友: |
まぁ単純に言うとですが。 そして、二つ目のお話も理念かファッションかだけで語るのであれば、今井先生もファッションを取るよと取られかねない紙一重のお話じゃないですか。それについては、もう少しご説明して頂ければ。一言で、それは俺のこだわりなんだと言う言い方もあるでしょうし。
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| 今井: |
こだわりって言葉、流行りすぎてますからね(笑) でもね、一言で言わないといけないんですよね。世の中って。だから、100時間話しは出来るけど、どれじゃあなにも残らないからね。難しいでしょ?今の話って。
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| 大友: |
そうですね。ただ、本質を追求すると言っても世の中は矛盾で成り立っているわけで、矛盾を受け折れられない人は社会生活が難しいと思う。僕もよく、本質の追求を社員に言います。ただ一方で矛盾を受け入れられる許容性がなければダメだともいう。これこそまた紙一重ですけどね。 そして今の二つのお話に戻ると、本質を追求しすぎてもお坊さんの世界になりますね。
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| 今井: |
宗教法人ですね。株式会社じゃできないですね。(笑) 予算の制限もある。時間もある。やりとりの回数の問題もあるいう中で、それでも良い仕事をしましょうというわけですからひとつのキーワードは、わかりやすさですよね。
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| 大友: |
先生のお仕事は、ものづくりであり、商売でありと。ただ、追求する仕事って期限がきられた瞬間にどこかで矛盾が生まれますよね。極端に言うとテーマを作品にしますよと言っても一生かけてよければ、一生かかってしますよね。
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| 今井: |
そうなんです。今日より明日のほうがもっと良くなるなら終わらないですね。
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| 大友: |
期限がある。納期があるなら、しっかりそこに仕上げるよというのはプロであるからこそである。という部分が先程の二つの話を生むんですかね?
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| 今井: |
土塗り壁が悪いんではなく、発展させなければならないんですよね。今の時代の中で。 土ではなくなると思うし。厚みも変わってくると思うし。時間の制約もある中で、じゃあなんなんだと。 日本は昭和初期から、発展が止まっているん出すよ。それをぶち壊したのは戦争なんだけど、戦争だって言うとんあでも戦争になっちゃうけど。昭和4年から25年の20年間で壊れちゃったんだけど、ちゃんと復興しなければいけない中で産業復興の中で、都市公団をつくり、ハウスメーカーが出てきて、輸入住宅とかになっちゃった。戦後の復興の一時的には人々の生活改善おために大いに力になったと思いますがもっと、日本分をたいせつにした方向に発展してくれれば良いんですけれども。
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| 大友: |
今のお話をお聞きして、先程の二つの先生からいただいたお話を思い出したんですが整理すると、前者の方はレプリカじゃないですが、レプリカは許さないけれども進化は認めるよというお話ですよね。
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| 今井: |
その違いです。
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| 大友: |
つまり先生的には古民家とか日本の良さの進化はやるけれどもレプリカはやらないよ、という意味でとらえて大丈夫ですね?
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| 今井: |
はい、大丈夫です。
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