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屋根の塗装、葺き替え、カバー工法だけが屋根のメンテナンスじゃありません。

こんな経験、自身や身近でありませんか?

「近くで工事をしている者ですが、お宅の屋根瓦が割れていますよ。このままだと雨漏りして・・・」台風後や大雪のあとなど突然の来訪者に「屋根が傷んでいる」と言われたことがある方も多いいかと思います。悪質な業者ですと、近くで工事もしておらず、屋根も見ていないのにこんな指摘をする業者もいます。

しかし、台風の後などに「お宅の屋根が傷んでいる」と言われれば「台風の風が強かったから、うちの屋根の瓦が飛んでしまったのかも」と不安になってしまうのは当然だと思います。 弊社も工事をしたお客様が1万人を超えますので、台風、大雨、大雪のあとはたくさんのお問い合わせをいただきます。工事をしたお客様からのお問合せの多くは「突然業者がやってきて屋根が傷んでいると言われた。不安だから一度見に来てほしい」という内容です。実際にお伺いしますが問題がないことがほとんどです。

何故、屋根の指摘がこんなに多いのでしょうか?

答えは簡単です。『見えないから』です。ご自宅の屋根は当然ながら下からでは見えません。見えないところを指摘されれば不安になります。悪意を持ってその不安につけ込むのが悪徳業者です。これを『点検商法』といいます。
これは国民生活センターでも注意喚起されていることです。対処方法の解説をこちらに掲載していますので気になっている方は参考にしてみてください。

国民生活センターの対処方法のページはこちらをクリック

「じゃあ、どうしたらいいの?」

弊社の一級建築士の森谷と一級施工管理の加島、元職人で現在は世田谷店の店長で外装劣化診断士の藤原、屋根施工の職人の竹屋にそれぞれの立場で屋根のメンテナンスに関してヤネカベの考えをお伝えしていきます。

森谷孔典 一級建築士。
不動産・住宅業界の実績が豊富。大手ハウスメーカーにはない、直接施工へこだわりを持つ。知識・経験から先生と呼ばれることが多い。
加島剛 一級建築施工管理技士。
ヤネカベの施工管理部部長。小工事から大型工事までの現場の管理経験豊富。建築知識も豊富で特殊な現場のおさめなどに関しても精通している。
藤原昌明 外装劣化診断士。
ヤネカベ、世田谷店店長。元々は職人をしており、その後営業職を経て店長に就任。職人から塗装業界に入ったこともあり、施工に関しても熟知している。
竹屋精一郎 一級塗装技能士。
ヤネカベ、現場革命部課長。屋根板金の責任者。屋根に関する施工が確かなことはもちろん、外壁を含めた外装工事にも精通。

台風の後などは施工をしたお客様からたくさん連絡が来ますね。その際に共通してお伝えしているのが
「知らない人は屋根の上に上げないように」
ということです。大雨、大雪などの後は悪徳業者がほうぼうに出回ります。悪徳業者だと、問題ない屋根だと見えないところでわざと屋根を壊したりする業者もいます。いらぬトラブルを呼び寄せてしまいます。

わざとじゃなくても屋根の上に上がるだけでもスレートの屋根が破損することもあります。注意する必要があります。そう考えると、
安易に屋根の上に人をあげることはおすすめできないですね。

実際施工の終わったお客様からも多くお問い合わせをいただきますが、知らない業者は屋根の上に上げないようにとお伝えしています。お問い合わせいただいた方は私達診断士がお伺いして確認させていただいております。感覚値ですが、90%以上なんの問題もないことがほとんどです。

一級建築士とか資格を持っている人間に見てもらうのが一番だと思いますが、なかなかそういった知り合いも少ないと思います。そういった場合は最低限、建設業許可のある業者で、屋根外壁の専門店の人間に見てもらうほうがいいですね。

長い間その状態だった場合は早めに修理をする必要がありますが、台風や強風のあとにそうなったという場合、すぐに修理をしないと雨が降ったら家の中に雨漏りするということはまずありません。日本瓦の場合10年~15年くらいで敷き直しをおすすめします。さて、多くの方が屋根の瓦のことを勘違いしているのですが、そもそもの屋根の目的は雨を防ぐものではありません。屋根瓦の目的は火の粉から家を守り火災が広がるのを防ぐことです。ですので、東京都の場合、建築基準法の22条指定区域に指定されていますので、屋根は不燃材で葺くことが法律で定められています。新潟の糸魚川市大規模火災では火の粉が瓦の間から入り込み延焼が広がったという調査結果を国交省が発表しています。瓦の施工方法で火の粉による延焼が防げたというシミュレーションもされています。

その通りで、瓦そのものは雨を家の中に入れないものではありません。実際に雨をしのいでいるのは瓦の下のアスファルトルーフィングというシートです。
築年数が20年を越えているような建物はそのアスファルトルーフィング自体が傷んでいる可能性があるので、早めのメンテンナンスをおすすめします。

診断士の立場から言えば、できれば屋根裏をチェックしていただきたいですね。雨のあとで瓦の破損やズレ、滑落などを見つけた場合その下の屋根裏を見ていいただきたいです。
そこに雨染みがあればメンテナンスは急を要します。

意外と知られていないのですが、特殊な材料でない限り、瓦は一枚でも交換可能です。スレート屋根の場合は一枚が傷んでいるということは他の瓦も経年劣化が進んでいる場合があるので全体のメンテナンスが必要になる可能性もあります。そのあたりを診断士が見極める必要があると思います。

藤原:外壁劣化診断士の基本部分だと思います。屋根を塗装する、屋根を葺き替える、葺き替える場合には下地から行うのかどうかなどの判断、カバー工法で大丈夫なのか? そのあたりを客観的に診断しお伝えしています。塗装、葺き替え、カバー工法などどの工事の選択肢もとれる場合は、様々なパターンのお見積りをお出しして、耐久年数で比較検討してもらうようにしています。

森谷:そういったところを訪問販売の業者に指摘されたとしても焦らず、しっかりした業者に診断を一度してもらって対応を決めていくということが大事ですね。

台風とか強風のあとに一番問合せが多いのがこの問合せです。スレート屋根の棟部分は板金で処理されていますが、この部分が強い風で吹き飛ばされてしまうことがあります。

弊社で施工していただいた方で釘がぬけてきている場所に関しては釘からネジに変えて仕上げています。ネジは釘とは違い抜けづらいからです。

風で煽られて、板金がバタついていると、打ち込んでいた釘がだんだんぬけて吹き飛ばされてしまいます。

台風や強風のあとは業者に多くの修理依頼がきていますので、
まずは応急処置をしてもらってその後全体のメンテナンスも含めてどうするかを決めることが大事です。焦って契約してしまうというのは良くないです。
ブルーシートを掛けておけば雨漏りの心配はありません。その応急処置をしてどうするかを決めていければ落ち着いて対処できると思います。

和瓦で棟部分が崩れているということは、一概には言えないですが築年数が経っていることが考えられます。その場合はまずは応急処置が必要になります。崩れた場所を確認してこれ以上の滑落がないように崩れた瓦を取り除き、ブルーシートを掛けておきます。地震の後の場合はこういったお問い合わせが多くなり、大きな地震だった場合は流通も麻痺しますのでできる限り早くこの処置を行うことが大事になります。

「棟が崩れてしまったと」というお問合せは、東日本大震災のあとに和瓦の屋根で大変多くいただきました。屋根の棟部分を一体化させるガイドライン工法というものが平成12年に定められました。ただ、これは義務化されているものではないのでこの工法を使わなくてもいいのです。あくまでもガイドラインなわけです。

破損の具合を確認しながら、補修で済むのか大掛かりな工事が必要なのかを確認して工事に移っていくことが大事です。話は広がりますが、ガイドライン工法をとっていた屋根に関しては棟が崩れるということはほとんど見られませんでした。和瓦での葺き替えなどを行う場合はこの工法を使うことをおすすめします。

現場の管理などもかなり混乱するので、まずは応急処置その後流通などの回復を待って順番に修理などを行っていくようになります。

年間通して非常に多いお問合せのひとつになります。当然対応はできるのですが、雨漏りを止めるための工事は千差万別です。

まず、雨漏りと思っていても雨漏りではない場合があります。
特に台風などの暴風雨の場合、雨漏りではなく、雨水侵入の場合も多くあります。簡単に言うと、雨が風に押されて室内に入ってきたということです。これは雨漏りではなく、雨水侵入です。

水密性という性能基準があります。水密性とは、風を伴なった雨のときに雨水の浸入をどれくらいの風圧まで防げるかを表す性能です。サッシやドア風雨にさらされた状態で面積1m²当たり、どれくらいの風圧まで雨水の浸入を防げるかを基準とした等級で表し、風圧の単位はPa(パスカル)で表すものになります。この水密性が低いと侵入しやすいということです。

サッシやドアが古いものだとこの水密性が低いことがあります。
サッシがガタついているものなどは、水密性は低いと考えてください。その場合暴風雨が長時間続いた場合、サッシ周りから水が侵入し、壁や床が水浸しになり、雨漏りしたと思ってしまう場合もあります。見える状況としては雨漏りと変わらないので致し方ないことだと思います。

雨漏りと雨水侵入が根本的に違うのは通り道です。雨漏りが内部構造を伝ってくことが多いのに対し雨水侵入は表面を伝わって来ています。当然ながらこの場合雨漏りのほうが厄介です。

雨漏りの原因を見つけるのは本当に難しいなと思います。
特に難しいのは雨漏りが出る場所はひとつなのですが、原因が複数箇所ある場合です。実際に1年以上かけて原因追求をして雨漏りしない家に仕上げていったこともあります。

雨漏り=屋根というような考え方をされている方もいらっしゃいますが、必ずしもそうとは限りません。サッシ周りだったり、思わぬ場所のコーキングの劣化が原因だったりもします。
特にサッシ周りに関しては経年劣化で雨漏りの原因になりがちです。

特に難しいのはRC造(鉄筋コンクリート造)、5階以上の建物です。築年数が経っていて雨漏りが発生している場合、RC造で階数があれば雨漏りの原因特定は非常に難しいものになります。無料での雨漏り診断ではほぼ太刀打ちできないと考えていただきたいです。雨漏りだからすぐにどうにかできるものではないと知っていただきたいですね。

そうですね。雨漏り=簡単というような感覚の方が多いのは事実です。RC造5階建て以上の建物は無料での雨漏り診断ができないとお断りすることもありますが、それに対して憤慨される方もいるのは事実です。「一級建築士事務所なのに雨漏りくらい直せないのか!」と。さらに、見積を見て愕然とされる方も多いです。「雨漏りを直すのにこんなにかかるんですか?!」と言われる方も多いです。

簡単に原因がわかって、コーキングをちょっと施せばおさまる雨漏りも当然多くあります。
しかし、長年雨漏りでお悩みという方は原因特定にも時間がかかること工事も繰り返し行うことになることをご理解いただきたいです。
半年、1年かけて原因追求するということもざらにあります。

森谷:雨漏りは難しい。直すには時間と手間がかかるということは覚えておいていただきたいですね。同時に、雨漏りで躯体が傷んでいた場合は工事も大掛かりになり、費用もかかります。
早目のメンテナンスが大事なことも忘れないでいただきたいです。

直せます。直す方法は4つあります。
調整、補修、部分取替、全取替になります。あとひとつ雨樋を直すわけではないのですが原因が枯れ葉などの詰まりだった場合、その詰まりを除去するということもあります。

部分取替に関しては現状の雨樋に合うものがないとできません。一番いいのは使われている商品と同じものが用意できれば取り替えやすいのですが、すでに廃盤になっている商品などの場合は部分取替ができなくなります。

雨樋は単純でありながら、非常に繊細な設備のひとつです。
屋根から垂れる雨水を受け、集めて流していくのですが、ちょっとした高低差や角度が非常に繊細です。高低差がありすぎますと、集水器に雨水が一気に集まりすぎて排出しきれなくなり、あふれたりします。もちろん雨の量によるので必ずというわけではありません。また、樋と言っても設置場所で名称も機能も違います。軒樋は屋根の雨水を受ける樋。竪樋はは雨水を下におろす樋。屋根面積に応じて樋が許容できる水量を考えて樋のサイズを決めることが必要です。設置に関しても一箇所に雨水が集中しないように設計することが重要です。

全部取り替える際には足場が必要になりますので、やはり屋根や外壁のメンテナンスをする際に雨樋の取替なども検討いただくのが一番良いかと思います。

さて、いかがだったでしょうか?ヤネカベにお問い合わせいただくことの多い質問をまとめて掲載しました。どんなことであっても不安であればプロに見てもらうのが最も安心できます。ヤネカベでは有資格者による診断が可能です。お電話での相談も受け付けております。

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